青山さん達が帰った後、私はずっと1人で泣いていた。
なんで、どうして。
なんでいじめられなくちゃいけないの?
なんでこんな酷い仕打ちをされなくちゃいけないの?
どうしていじめなんかするの?
みんな、同じ人間なのに。
そんな疑問ばかり増えた。
『暗いから』
そんな理由で私はいじめのターゲットになった。
上履きに大量のゴミや画鋲を入れられる。
ノートや教科書をビリビリに破かれる。
お弁当は、無惨にもゴミ箱に捨てられた。
今日だって上履きが無くて職員室に行って、スリッパに履き替えた。教室に行ったら、青山さん達が私を見て笑ってた。
他のグループの人も男子もみんな見て見ぬふり。
みんなが私を笑っているように見えた。
親には、心配かけたくないから「学校はどうだった?」って聞かれたら、「楽しかった」って嘘ついて。
気づかれないように偽りの笑顔作って。
今もこうして自分の部屋に閉じこもってずっと泣いている。
なんで。いつから。こんな風になっちゃったんだろう。
(こうなったのも全部、青山さん達のせいだ!───っ!許せない!)
私はポケットに入っていたスマホを取り出し、あのサイトを開く。
『人間消去サイト』
サイトのことは以前から学校で噂になっていた。
なんでも、サイトに消したい人の名前を入力すると必ず消してくれるというもの。
最初はそんなの信じていなかった。
どうせ、ただの噂だって。そう思ってた。
でも数日前、私は『管理人』と名乗る女の子に出会ってしまったのだ。