ケータイ小説 野いちご

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同居人は俺様芸能人!?

俺様芸能人を攻略すべし

「おい、起きろ」


夢から目覚めたくない私の耳に聞き覚えのある声が届いた。

瞼を開けようとしてみても寝起きの瞼は素直に動いてくれない。


「んー、もうちょっと寝かせて下さい」

「起きねぇならキスする」


薄目を開ければ上から覆い被さる憎たらしい男の姿。


「蓮!?」

「起きるのか起きねぇのか?」

「い、今すぐ起きます!」


朝から蓮のイジワルに振り回される私は、日々命を削りながら同居生活を送っている。

化粧品で作ったラインはあってないようなもので、私が寝ている隙に忍び込んでは悪さをする蓮には手を焼いている。


「ライン越えないって約束どこいったんですか?」

「大事な同居人が長期の撮影に出掛けんだから見送りくらいしろ」


昨晩荷造りをしていた大きな荷物を指差して不機嫌そうに言う蓮。

むしろ長期の撮影は私にとって好都合。

やっとこの男から解放されるのだと思うと、嬉しさのあまり嬉し泣きまでできてしまいそうだ。

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