プロローグ





 キラキラと光る宝石。
 それは、女性ならば1度は夢見る、憧れのもの。


 夢は小さい頃から、宝石である鉱石が好きだった。アクセサリーも好きだけれど、鉱石のままの姿を見ていると安心したのだ。

 そして、幼い頃の事故があってから、その気持ちはますます大きくなった。

 右手にある光る石と、何故か持っていた鉱石のキーホルダー。


 それが夢の大切な物になっていた。


 この鉱石が、夢の日常を少しずつ変えていく事になるのを、夢自身はまだ知るはずもなかった。




 けれど、キラキラと輝く石だけは知っていたのかもしれない。