比嘉特捜部長はそのまま本部に。
俺と難波さんは、柊木日芽のいる保護施設に向かった。

真っ白な壁がずっと続く一室に彼女がいる。

「青山さん…憂莉にテレパシーが繋がらないの。
あの子に何かあったんぢゃ…」

俺は日芽さんを落ち着かせて、
比嘉特捜部長の案を説明した。

「解決するには日芽さんの力が必要です。」

そう言うと、少し不安そうな表情をしたが、「憂莉の為なら」と言って快諾してくれた。

こうして、柊木日芽は解放され、
マスコミがニュースでその件を伝える事になった。

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[先日、〇〇市 二丁目での不審殺人事件で重要参考人だった女性が釈放されました。
警察は未だ、新たな目撃情報を求め捜査を続けている模様です…]

そのニュースはもちろん、
美作あきらもしっかり自分の目で見ていた…。


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テレビとランプの光だけで照らされた部屋に美作あきらはいた。

「やっと解放されたようだな。
俺が帰ってくるまで、いい子に待ってな。」

嘲笑う美作あきらを、
縄で拘束された憂莉は鋭い目付きで睨んだ。