ケータイ小説 野いちご

隣のクラスの成瀬くん。







2学期が始まって数日。

LHRの話題が文化祭のことになり、さらにはミュージカル風演劇をやることが決まった。



演劇メインだけどたまにミュージカルっぽいのを入れる、
さらにそこに生演奏ときた。



そしてその生演奏……ピアノでやることになったんだけど……。



「ピアノ上手な人いないー?」



委員長の声が教室に響くが、誰も手をあげない。



……一応、中学時代も吹奏楽部で常にピアノだったんだけど……。



ピアノはもう辞めたんだ。
最後まで、弾けきれなくなっちゃったから。



「そういえば、橋本さん、音楽の授業中のピアノ伴奏テスト満点だったよね!」



クラスのみんなには悪いけど黙ってよう……なんて思ってたのが運の尽き。

クラスメイトの女の子がそう言った瞬間に、一斉にみんなが私に注目した。



「えっ……あ、いや……でも私、そんな大層な……」



「橋本さん!お願い!!どうしてもピアノの生伴奏は譲れないの!プリンセス演劇での武道会のシーンとか!王子とのシーンとか!!もう本当に必要なの!!」



「うっ……」



そう言われると、弱い……。






< 216/ 243 >