すると後ろから急に

「おい!!風太!」

朝から鼓膜が張り裂ける声量で藤田が
耳元で叫んできた。

小声のつもりが完全に聞こえている声で、

「お前何まぬけた顔してんだよ。
あれか、お前薫ちゃん好きなのか??」

「うるさい。違うに決まってんだろ。」

にやりと藤田が僕の肩に手を置き

「やめとけ。あの子はお前には可愛すぎる。」

最寄り駅に着くと僕は恥ずかしくなり
藤田を引っ張り教室まで走った。

「なんだよ!お前!」

「朝からうるさいんだよ。」

信じてはくれないだろうけど、