「あは…もう…無理だ……」

ヨロヨロと立ち上がり、乃絵琉は家に向かって歩き出した。

しかし、この姿で家に帰れば親に不審がられる。
自分が彼氏に暴力を振るわれていることを親が知れば、親はすぐに警察に通報するだろう。
そうなれば萌夢叶の写真が…

「どうすればいいの……?」

乃絵琉は人気の無い裏路地にうずくまった。