「…何?私には近寄らないでって言ったでしょ?」

乃絵琉はそう吐き捨てると、鋭十を無視して帰ろうとする。

「ひっどいなあwお前、元カレに塩対応過ぎるだろwwwwwでもさあ、俺、ぶっちゃけ今の彼女に飽きてきてさー」

今の彼女…萌夢叶のことだ。
自分に絡んできたことより、萌夢叶を馬鹿にされたことに、乃絵琉は強い怒りを覚えた。
しかし、そんな乃絵琉を他所に、鋭十は自分勝手な発言を続ける。

「でさあ、ノエル、お前もう一回俺の彼女になれよ。」

「は?無理に決まってんでしょ?」

こいつは何処まで自己中心的なんだろうと思いながら、乃絵琉は即答した。
しかし、