13年振りの京都の町は、昔とさほど変わらずたくさんの人々で賑わっていた。
寒いな……
今は1月。流石に真冬の京都は極寒。両手で身体を摩(さす)った。
そんな時、白い息を吐きながら温かいお茶と一緒にお団子を食べる町娘につられて、私もその茶屋に入った。
「いらっしゃ〜い」
「お茶を一つ」
「あら、お団子は食べていきまへんの?この店一番のおすすめなんよ!美味しいで〜」
看板娘か、髪を後ろで一つくくった、可愛らしい店員さんがお団子をグイグイと推してきた。
「じゃあ…お団子も」
「おおきに!」
と、店員さんは満足そうに注文を取っていった。
しばらくしてから、湯気の立った、美味しそうな香りのするお茶と、串に刺さった焼きたてのお団子が出てきた。