『いじめ自殺問題』

午後10時。2年C組の教室に忍び込んだ苺菜は、スマホでそう検索してみた。

『いじめてた奴らの写真、本名、住所と電話番号も公開しまーす』

『人を自殺に追い込んでのうのうと生きてる奴らを公開処刑wwwww』

ネット上には、過去のいじめ自殺事件の加害者達の個人情報が、数多く公開されていた。

「あは……いい気味だよ……

私が死んだら、あいつらもこうやって晒されるのかなぁ…」

苺菜は、教室を見渡した。
ほんの数時間前まで、自分はこの場所で
いじめられていた。
いじめられている姿を嗤われた。
教師にも、自分に告白してきた男子にすらも、見離された。

でももう明日からはそんな事は繰り返されないということを、この世でただ1人、苺菜だけはもう既に知っている。


だって、私、今から死ぬんだから…


苺菜が机からカッターナイフを取り出し、左手首にあてたその時、