海人Side


菜々のおじさんの腰が良くなって
俺たちのお店の手伝いはなくなった。


あの日、初めて菜々が俺に嫉妬した。
正直、嬉しかった。
俺ばっかりそうだと思ってたから。


それに菜々はいつもストレートに
気持ちをぶつけてくる。
だから、俺も同じように返したいって
思うようになった。
たまにそれが空回りして
いじめすぎちゃうけど…。


でも、それは菜々の反応が
可愛いから悪いよな。
うん、そういう事にしよう。


まぁ、とにかく、あの一件以来
また距離が近くなった気がする。
元々仲は良い方だと思うし、
喧嘩もしないけど
遠慮していた部分はあった。
けど、その薄い壁が無くなった感じ。