ケータイ小説 野いちご

この作品のキーワード

one Love 〜知らなかった恋する気持ち〜

一本の電話 *理玖*



「何? 何の電話?」

「あぁ、アイツだよ、加山。大学ん時の」

「あー! 加山くん! 久しぶりね?」


夏休みも終わりに近付く、八月後半。

日曜の昼は毎週、うちのリビングは何かと騒々しい。


「えぇ⁈ それ、OKしちゃったの?」


ほら……やっぱり騒がしい。

ほとんどの確率で騒ぎ立てるのは母親。

いい歳してリアクションがでかすぎる……。


「久しぶりに電話かと思えばそんなことでさ……まいったな……」

「まいったって……いいって言っちゃったんでしょ?」

「あぁ……」

「もうっ……何で即答しちゃうのよ?」

「だって、ダメとも言えないだろ? 断る理由もないし……」

「まぁ、そうだけど……」


両親の言い合う声の中、ガチャンと派手にドアが開けられる音がリビングに響いた。


「あっ、いたいた! お兄ちゃん!」


< 2/ 405 >