そんな中───

私は1人の小さな男の子を思い浮かべた。


─────10年前


「………うっ、瑠生ちゃん………どうして!!お別れも言わずに行っちゃうの!!」


当時10歳の私は泣きながら………
お母さんに訴えていた。


瑠生ちゃんは、隣に住んでいた子で………私より3つ年下の可愛いらしい男の子


兄弟の居ない私にとって……


瑠生ちゃんは─────


─────弟のような存在だった