ケータイ小説 野いちご

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冷たい彼の溺愛は、2人きりのときに。

いつも彼のペースで




「……勢いで作っちゃった、けど…」



次の日は土曜日で休日だったから、楠木と二日間、会うことがなかった私。



実は金曜の最後に、大嫌いと言い放って家の中に入ったことを結構後悔しているわけで。



謝罪と、あとは感謝の気持ちも込めて、お菓子…無難にカップケーキを日曜日に作った。



それも甘さ控えめのやつを作ったんだよ私は。
確か甘いの苦手だった楠木のことを考えて。



問題はラッピングした後だ。
突然恥ずかしさに襲われる。



何やってるんだ私は、ってなってしまった。



嫌いなのに、慰められて。



優しく抱きしめてくれて、私の醜くて言い訳に近い本音も聞いてくれて。



『お前は、頑張ってた。


怪我して辛いのはお前自身なのに、必死で笑おうとしてた』



苦しそうな、楠木の声。
今でもはっきり思い出せる。


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