「おはようございます」
週明け
いつも通りを装って私より先に来ていた社員に挨拶をした。
ここに来るまでに…会社に入ってからコソコソと噂されている。
私と森谷くんとのこと。
悲しくなり、胸が苦しくもなった…だけど、連夜が紗奈が朔久くんが分かってくれているというだけで心は保っていられた。
「あ、黒羽さん。おはようございます!
やっぱり森谷くんと付き合ってるんでしょ?もぅ、言ってくれればいいのに~。」
っ…勘違いされているのが辛い。
「いえ、付き合ってません。」
「またまたぁ~、隠さなくてもいいのに!」
…自分で否定しても信じてくれない。
恥ずかしがって隠している…と思われている。
「私、彼氏いるので。」
「それが森谷くんなんでしょ?
羨ましい~!ねぇねぇ、森谷くんて恋人の前ではどんな感じなの??
やっぱりすっごい優しいの?」
…何を言っても聞いてくれない。