☆☆☆勇吾side☆☆☆


試合が終わり
遠征先のホテルに戻った。


今日も打てなかった
最近調子が落ちている。


ケイさんから
「美結ちゃんパワーもらいに帰れば?」
なんて ふざけて言われる。


「あ。。。ケイさん
伝えてなかったですね
別れたんっすよ」


「別れたぁ?
わかりやすぅー
それで調子落としてんのか
笑えるなぁ」


「笑い事じゃないんですけど!」


「原因はなに?」


「色々あって 浅岡さんのこととか
週刊誌のこととか」


「妹なんだろ?」


「信じてもらえなくて
堂々と歩きたい!とか
一般人だったら良かったとか
今まであいつか秘めてた物を
オレに話したんだけど
色々我慢させてるし
あいつの思ってる恋愛って
そんな恋愛叶えてあげられないなと
思って」


「別れを言ったってことか?」


「他の人と付き合えって
妹のことをあれが彼女だと嘘ついた」


「アホかぁ お前
そんなこと本気で望んでんのか?」


「あいつが幸せになるなら
それでもいいっす」


「うーん そーだよな
オレたちって寿命の短い職業だし
成績残さないと
いつクビ切られるか」


「それもありますね
だからこれで良かったんです」


ケイさんと話してると
妹から電話が掛かってきた。


「誰?」


「妹」


「ろくなことねーからいいわ」


と 出るのを戸惑っていると
ケイさんが緊急事態じゃないのか?
親に何かあったとか?と
不吉なことを言うなら
出てみることにした。