梅雨が明け夏休みに入った。
私に残された時間は
あと2ヶ月ほど____




「姫奈~!!海~~!!!」


隣で嬉しそうにはしゃいでるのは
もちろん愛美。

うちが海の家をやると言ったら
私が聞くまでもなく
手伝うと言ってきた。


「彼氏ゲットするよ~!」


本当の目的はこれみたいだけど…。


「そんな出逢いなんて案外ないよ?」


「嘘だ~!海だよ!?夏だよ!?」


どんな理屈…。


「だって、いままでだって
声かけられたでしょ?」


「まぁ、そういうのはあったけど
みんな酔っぱらってる人だし
同い年くらいの人との関わりはなかったな~。」


私の言葉にあからさまに
肩を落とす愛美。


「愛美は可愛いんだから
わざわざここで作らなくても
いいんじゃないの?」