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ツンデレの高山さんがなかなかデレてくれません!5

高山式物理

「ねー、高山さん。遠心力って何?」



勉強が苦手な俺はいつも分からないことは高山さんに教えてもらっている。



「水を入れたバケツをぐるぐる回しても遠心力で水がこぼれない、って言うじゃん?なんでこぼれないのかなーと思ってさ」



腕を大きく回す仕草をする俺に、高山さんは少し考えて言った。



「…例えば、そうだな。バケツの中に、水の代わりに神坂…小さくなったあんたを入れるとしよう」



例えが独特で置いていかれそうになったけど、俺は真剣に想像した。



「それで、そのバケツをブンブン回されたとする。神坂はその時どうする」



うーん。高速で投げ出されたら痛いだろうな…そもそも、落ちたくないし…



「バケツの中に張り付く、かな…」



「まあ、そういうことだな。水もそれと同じだろう」



なるほど!とは思ったけど、高山さんが説明している間、彼女が持っていた物理の教科書がずっと逆さまだったことが気がかりだった。

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