ケータイ小説 野いちご

ツンデレの高山さんがなかなかデレてくれません!5

香料、それこそが至高

「高山さん、かき氷食べに行こう」



「断る」



俺は放課後デートの誘いを0.8秒で断られた。



「そ、そんなこと言わずに!」



「私は甘いものが苦手だと言っただろう。

何度言えば理解するんだ、神坂は」



高山さんは、ふんとそっぽを向いた。



「でも、フルーツ味だけじゃなく、抹茶味もあるし…」







「わ〜い♡このかき氷すっごく大きい!」



どデカイいちごのかき氷を見て喜ぶ俺の隣で、高山さんは不満げに抹茶味のかき氷をスプーンでザクザクいじめていた。



「くそ……神坂、さっきから写真撮ったり愛でたりしてるが、さっさと食べないと溶けるぞ」



高山さん、何怒ってるのカナ〜?

ふふん、ではでは…



「いただきます!」



かき氷をスプーンですくって口の中に入れる。



「……」



「なんだ、どうした神坂」



スプーンを口に入れたまま微動だにしない俺に高山さんが尋ねる。



「……しない」



「は?」



「…俺が望んでいた、いかにも健康に悪そうな香料の味がしない…!!!」



確かに俺は本物のいちごも好きだけど!

けど、かき氷と言ったら独特な色合いの着色料と舌が痺れるような甘い香料だろ!

なんだこのツブツブは!今はこのいちごのタネが憎たらしい…



肩を落とす俺に、高山さんは呆れたように首を振る。



「神坂、値段を見てみろ。この値段で、いかにも健康に悪そうな香料の味なんかがしたら苦情が来るだろ」

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