本には、いろんな物語がある。

その中でも私は、ミステリー小説が
大好きだった。

赤川次郎、コナン・ドイルなど
有名な作品は、多くある。

その作品も大好きで何度も読んだが
最近ハマッているのが、高橋幸次郎が
書くミステリーものだ。

他の作品と比べてハラハラさせられる
作品ではないけど……人情や切なさがあって
お気に入りだ。

市内の私立図書館には、
この本がたくさん置いてあり私は、
しょっちゅう通っていた。

目的は、本だけではないけど……。

「あ、いらっしゃい。
今日もミステリーものかな?」

ニコッと笑うのは、
司書の高橋さんだ。

爽やかで柔らかい物腰。
そしてイケメンなので若い子から
おばさんにも人気だった。

「はい、お願いします」

この前借りた本を返却する。
受付をしてもらうのだが、やっぱり
いつ見ても爽やかだ。

挨拶が精一杯の私は、
未だに上手く話すことが出来ない。

もう少し勇気があったら
親しくなれるのになぁ……。

そう思いながら返却が終わると
いつもの本棚に向かった。