ケータイ小説 野いちご

彼氏がいなくなった

1.「探してください」



 真冬の、空の高い或る晴れた日のこと。

 ま昼間から制服姿でそう宣言した私の言葉は、駐在所の警官には「ライオン食べたい」とでも変換されたのだろうか。

 だとしたら馬の耳に念仏。犬に論語。兎に祭文。



 この世界には不確かな例文ばかりごろごろ転がっているわりに、確信付いた単語の一つもありゃしない。

 そうでもなければ警官だって、もっとまともな相槌打つでしょう。


「ちょっとさっきから何を言ってるかわからないんだけど」

「おまわりさん耳くそ溜まってんじゃねーですか」

「公務執行妨害で逮捕するよ君」

「幼気なJKの話取り合ってくれないのどっちだよ」

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