ケータイ小説 野いちご

世界で一番似ている赤色

影は見るな、空を見上げろ。
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『優にぃ、久しぶりです。綾だよ。


念願のスマホデビューしましたヾ(*´∀`*)ノ


メッセージ送れてるかな?


元気ですか? 久々優にぃに会いたいなぁ。


あ、友達登録よろしく.。*゚+.*.。』




こんな感じでいいかな? もっと近況とか文字にした方がいいかな?



「うーん」



ピカピカのスマホを片手に1人悩むわたし。


答えが出ないため、机に置いたメモ用紙をもう一度広げた。



『もう会えないらしいから、スマホ買ったらここに連絡して

LINE→yyyuuummm・・・』



書かれているのは、とめはねが甘い優にぃ特有の手書き文字。


これを頼りにラインで検索すると、すぐ優にぃの名前を見つけることができた。



文字を追加しては消し、消しては追加し、を続けていると、


ドア越しに「ご飯できたよー」とお母さんに呼ばれた。



「はーい、すぐ行く」



どうしよう。もう少し考えてから送ろうか、それともこのまま送ってしまおうか。


迷っているうちに、再び「綾~、ご飯!」とさっきより大きな声が響く。



うぅ……スマホ買ってもらったばかりだし、変に目をつけられるわけにはいかない。


結局、最初に作ったメッセージに戻し、送信をタップして部屋を出た。


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