僕たちは全力で恋をしているだけだ。
今を精一杯生きて、一体何が悪い。
世界を敵に回そうともきみを愛し抜いてやる。

本気でそう思っていた。

高校生だった僕らは、
子どもは作れない、結婚ができない、という
世の中にある定説やルールとは無関係だった。

幸せが現実を隠し、生じていたひずみに気づくヒマなんてなかった。