ケータイ小説 野いちご

俺が意地悪するのはお前だけ。

◆悪魔が反省?






 どうしてあんなことになっちゃったんだろう……。


 学校帰りに絢人くんに家まで送り届けてもらった日から、蓮は完全に私の存在を無視するようになってしまった。


 マンションでも学校でも、明らかに目が合ってるにも関わらず目の前を素通りされて、視界に入ってないと言わんばかりの態度。


 登下校の時間も意図帝にずらしてるみたいだし、家にも一切やってこない。


 ここまで無視される原因がわからなくて困惑してるけど……でも私、何も悪いことしてないもん。


 酷いことしてたのは蓮の方だし。


 むしろ、嫌がらせしてくる人が自分から興味を無くしてくれて清々したというか。


 ……清々してる筈なのに、なんでこんなに寂しい気持ちになるんだろう?


 まるで心にぽっかり穴が開いてるみたい。


 蓮が私を避けるからこっちも避けてるんだけど、その度に胸の奥がもやもやして悲しい気分になる。


 そうこうしている内に、気が付けばもう1週間以上、蓮と口を利いていなかった。


◆◆◆


「この前は花穂が松岡くんを無視してたと思ったら、今度は松岡くんが花穂を無視してるの?」


「ごほっ」


 放課後。帰りのSHRが終わって帰り支度をしていたら、私の席にやってきたアカリちゃんが鋭い指摘をしてきて、思わず咳込んでしまった。

< 148/ 254 >