「怜さんの言うように、公にしてしまった方がいいでしょうが、ハードルが高すぎますね。涼香さんは言っても一般人です。リスクが高すぎます。かと言って、このままではRURIが妹ですと、告白してしまうと、確実に涼香さんが狙われる。双子だからこそ、周りが放っておかない」

「…っ、涼香に私はこれ以上迷惑かけたくないの!ね、天城どうにかならないの?」

「瑠璃…」

天城さんも手がないようだった。黙ったまま、何かを考えていた。
怜さんは、倒れそうになっている瑠璃を支えながら私に話しかけてきた。

「涼香さん。あなたに覚悟があるのならば、やってみますか?」

「怜、涼香は…っ、ダメよ」

私は気持ちを固めた。
このままにしていても、どうにもならない。
それならば、思いっきりいってしまうのもいいんじゃないか?と。

「怜さんの言うように、私も心を決めたわ、瑠璃。発表するわ」

「な、なっなんで…」

私は笑って瑠璃を見た。
大丈夫、私は大丈夫だから…

「…それなら、私に考えがあります。涼香さん、瑠璃いいですか?」

黙っていた天城さんが、急に喋りだした。
かけていた眼鏡の奥の瞳が光っていた。