朝。 いつもよりもさらに早起きしなければならない俺たちに、やはり志乃を甘やかす時間はなかった。 そして今日の朝は早いため、ありがたいことに空港まで聡介さんが車で送ると言ってくれた。 「修学旅行って懐かしいなぁ」 運転席に座る聡介さんと、その後ろに座るのが俺。 そして志乃は助手席に座らず、俺の隣に座った。 けどその席順に聡介さんは全く気にせず、しみじみと自分の学生時代を思い出しているようだった。