二年前のことだった。

唯一、仲の良かった友人が死んだ。

クラスに馴染めず、一人でいることの多かったぼくに話しかけてくれた。

毎日くりかえされる、両親の喧嘩や、いじめも、少しばかり楽になったように感じていた。

「お前は俺が守ってやるからな!」

そう言われた時は、溫かさと、自分の弱さに、釈然としない気持ちが胸臆から、どろどろ とあふれだしたのを覚えている。

それでもぼくは、その居場所に縋るしかなかった。