アディは、鏡に映った自分をしげしげと見つめる。

「お美しいですよ、アデライード様」

 スーキーは、感極まった様子でその姿を見つめている。心なしか、目が潤んでいるようだ。

「……しばらくひとりにしてくれる?」

「緊張しておられるのですか?」

 心配そうにのぞき込んでくるスーキーに、アディはぎこちない笑顔を返した。

「そうね。さすがの私でも、陛下の前に出るとなると緊張するみたい」

「では、あとで冷たいレモネードをお持ちしますね」