ケータイ小説 野いちご

焦れ恋ロマンス~エリートな彼の一途な独占欲

友情と恋心に揺れる想い

両手に商品がたくさん詰まった紙袋を携え、電車を乗り継いで向かう先は都内の繁華街にある店舗。

「お疲れ様です、持ってきましたよ」

私の姿を見るや否や、店長はホッと安心した顔を見せた。

「滝本さん、本当にありがとうございます! 助かりました」

「いいえ、こればかりは読めないですもんね。ちょうど手が空いていてよかったです。早く陳列しましょう」

「はい!」

訪れている店舗は、外国人観光客に人気のエリアにある。発注は他の店舗よりも多めにとっているけれど、日々私たちの予想を裏切るような意外な商品が売れたりする。

特に美容関係は女性を中心に人気で、お土産に大量購入していく顧客もまだまだ多い。

メーカーへの発注では間に合わない時は、近隣の店舗同士で商品の行き来をしている。

「本当にありがとうございました」

無事に空だった商品棚に陳列を終えると、店長は深々と頭を下げた。

「いいえ、大丈夫です。またなにかありましたら連絡してください。……あ、伝票だけお願いします」

腕時計で時間を確認すると、そろそろ本社に戻らないとメーカーとの商談に間に合わない時間。足早に店舗を後にした。

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