あの日俺達四人は、遅くまで笑い話し………

教師と生徒とは違う………二組の恋人達として過ごした。

俺や樹の学生時代の話しや、千尋やはぁちゃんの子供の頃の話し

樹は以外にも、はぁちゃんに手を出してないのには……驚いた。

修学旅行で初キスを済ませたと千尋から聞いていたが…………

まさか頬だったとは。

そりゃあ、俺のしたキスは………大ひんしゅくのはずだ……。




あれから10日。

千尋から連絡がない。

電話はもちろん…………メールすらないのだ。

受験生の千尋だが、学校推薦が決まり

内申書と小論文、面接で受験できるため………塾には通ってない。

ウチの外部受験トップなので、希望のフェリス女学院大学に

ほぼ間違いなく合格できるだろう。

それを、いち早く教えたくて連絡しているのだが………

樹も心配して自宅まで訪ねたが………家は真っ暗だという。

俺も樹も、イライラしながら………

夏休みと言えど、受験の面接の練習や相談にやって来る生徒の対応に

忙しく過ごしている。

唯一の頼りは、こちらもウチの大学に推薦が決まり

ほぼ確実に合格予定のはぁちゃんだ。

女の子なので、千尋の家の周りをうろついても不信がられないから

毎日様子を見に行ってもらっている。