その日から、大会練習を始めた。
全力で走れなくても、速く走れるように。

この大会の花形競技、男女混合リレーの発表は明日を迎えていた。
…選ばれないだろう。私は…だってこんなのだったらみんなに迷惑がかかるから。




その日、私は田野君と一緒に帰った。
男女混合リレーの発表の話になったとき、田野君はこう言ってくれた。
「三藤先輩、なるでしょー。」

田野君、ありがとう。
でもね…私は選ばれないんだよ。



田野君と別れたあと、私は口に残った言葉を吐き出した。
 






「…でも、本当は、男女混合リレーに出たい。…なんてね。」