俺と笑が仲良くなったのは、一年の三学期の最初の席替えでとなりの席になったのがきっかけだった。


笑は明るく元気な女の子で、すぐに打ち解け毎日話す仲になった。


屈託のない笑顔に癒され、家に帰ってからも笑のことを考えたとき、自分は笑に惚れていることを自覚した。


でも、すぐに告白する勇気はなかった。


とろとろしていると春休みに入ってしまい、二年になった。


まさかの二年でも、笑と同じクラス。なんて運がいいんだと思った。


笑にいつ告白しようかと考えるなか、俺はひとつ気がかりなことがあった。


それは………二宮遥斗の存在だ。


笑がたまに話してくれる、“大切な幼なじみ”。


たまにふたりで仲よさそうに下校していて、端から見ればカップルも同然だった。


つーか、二宮は絶対笑のことが好きだ。

この前学年集会のとき笑とじゃれあっていたらものすげー目付きでにらまれた。

おー怖。って思ったよ。