1日の終わりには当然のように太陽が沈み、辺り一面は闇と静寂に支配される。


この世界だってそうだ。



ここはお茶会をしていたお屋敷、帽子屋屋敷の数ある客室の中の1つの豪華なお部屋。


あの後長い本当にながーいお茶会を明日のために終えた私たちは各々何故か用意されていた部屋に案内されていた。



何故なのかと聞いてみれば、帽子屋曰く「客人は毎日のようにいるからね。慣れているのさ」とのこと。


その後三月ウサギとヤマネに視線を移していたので、おそらく〝毎日〟のお客様は三月ウサギとヤマネのことなのだろう。


「はぁー。疲れた!」


用意されていたふわふわのベッドに体を沈める。


今日1日だけで本当にたくさんのことがあった。



喋る白ウサギが現れて、大きな穴に入って。

EATMEセットで体が大きくなったり、小さくなったり。


意地悪なチェシャ猫、お茶狂の帽子屋、乱暴な三月ウサギに、眠り続けるヤマネ。


今日起きたことはどれもヘンテコでおかしなことばかりだったけど、まるであの不思議の国のアリスのアリスになって絵本の世界を冒険しているようで楽しかった。