歴代の帝王、龍神に守られし。


愛されし女王の御霊、


御身体おわされるところ、儚き。


帝王の寵愛もまた、それに同じ。


春宵の嘆きに散らん、紅涙の雨よ。


恩恵集まりむるところに、陰謀あらんと。


王よ願いて、我らを信ず。


王の最期を、民は知らず。



【宵始伝―春宵の契り―より】