そこにマスターの幸吉が現れ、「話がある」。
「こんな状況の中、今日まで、店を開けてきたが、持って……、あと、半年。

無念だが、この店を、占めることにした」

違う道に行くなら、早いほうがいい。それでアララの41歳の誕生日にこの話をした幸吉。

それを聞いて「嫌です」とアララ。くじらママやひなぎく、ナマコ、エリーに「どう思ってるんですか?」と一人ひとりにきいていく。けど、誰も返事をしない。静まり返る店内。

そのとき、スマホのバイブレーター音が。電話をかけてきたのは前園。
スミレが仕事中に陣痛が来て、病院に行ったという。と、前園がスマホで話しながら店内に入って来た。

さらに、スミレの夫、石動も店に。
いま、産科はどこも付き添い禁止で
「一人では、このプレッシャーに耐えきれなくて、つい」
と、かなり動揺してる様子の石動。