ある晴れた日の午後3時ごろ。緩川守は、人通りの多い星屑通りを歩いていた。

「安藤さん、犯人が裏路地に入った。袋の鼠にするよ」

『了解』

緩川守はスマホで助手である安藤沙織に指示をした。犯人が入った裏路地に緩川守も後をつけるように入った。

裏路地は人通りの多い星屑通りに比べて、とても静かで薄暗かった。

「!!」

「!!安藤さん、犯人がこちらに気づいた!」

犯人が後ろを少しだけ向き、緩川守の姿をとらえたようだ。犯人は身軽に狭い裏路地を走る。

緩川守も身軽に犯人が倒しまくるゴミ箱を避けながら、犯人を追う。

「!?チッ!!」

「先生!」

と犯人の前から安藤沙織がやってきた。犯人は、袋の鼠となったのだ。

だが、これほど狭い裏路地を身軽に走ったのだ。

犯人は、壁を蹴り、上へと上がる。

「!!待てっ!」

安藤沙織が銃を構える。

「安藤さん撃ったらダメ!!吉本さんに電話をして!!」

と緩川守も壁を蹴り、上へと上がる。