「冷たかった・・・・・・」

「ほんとほんと・・・・・・」

「あ?なんか言ったか?」

「「な、なんでもないよっ」」

入学式の帰り道

歩きながら、ぼやーっと呟いた千聖と春

「・・・・・・なんで魔法を使ったんだ」

「あ?」

千聖たちに呆れていると、後ろから零の声がした

振り返ると、零が訝しげな顔であたしを見ていた

なんか不満げなのは気のせいか?

「んだよ、別にあたしの勝手だろ」

「そうじゃない。なぜ他の生徒達がいるにも関わらず、人目もはばからずに使ったんだって聞いてんだよ」

「はあ?」

「危険にも程があんだろ」

なんだ、そんなことかよ

「そりゃ・・・・・・あたしが失敗しないっていう自信があったからだよ」

本心を告げると、一瞬目を見開く零

「そんな生半可な自信だけで、魔法を行使したのか?」

「そうだが?」

「・・・・・・それが命取りになんだよ」

「んなの、あたしはならねぇからな。余計なお世話」

「人がお前のためのこと言ってやってんのに・・・・・・」

「まあまあ、落ち着けって」

ヒートアップしてきたあたしと零の間に、翔太が仲裁に入った

本心としてはこいつをぶっ飛ばしたいが・・・・・・まあいいや

これで退学になったら困るからな

ったく、マジでめんどい・・・・・・

敵意ばかり向けられるんだが、なんでだよ

「因みに、俺地属性だぜ。零が火属性な」

思い出したように翔太が報告した

へぇ・・・・・・火属性か