「…上がれば?」





「おっ、お邪魔します…」





10分程で恭哉君の家へと到着し、恐る恐るインターホンを鳴らすと恭哉君が現れる。





そして隠しきれない緊張と共に、恭哉君の部屋へと上がった。





「しっ、失礼しまーす…」





恭哉君の部屋へとやってくるのはこれで2度目。





学校を休んだ恭哉君に書類を届けに来た時以来だ。





今思えば、あの時の出来事をきっかけに恭哉君と話すようになったんだよね。





あの日…この部屋から、運命は変わったんだよね、きっと。





「突っ立てないで座れよ」


「あっ、うん。そうだね」