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夏休みも折り返し地点にやってきていた。





クーラーの効いた涼しい部屋で、優雅に時を過ごしていると、突然事件は起きたのだ。





「どうして私が恭哉君の補習の手伝いをしなくちゃいけないんですかっ!」





「まあまあ、落ち着こうな、沖原」





静かな職員室に響く私の叫び声。


それと、怒る私を宥めるような声で対応する担任。





「落ち着けませんよっ!補習なんだから1人でやらせればいいじゃないですかっ」





突然担任から電話が来たかと思うと、何故か学校へと呼び出しをされたのだ。





「いやーだって、誰かが見張ってないとサボリそうじゃん?生憎、他の先生は今日休みだし、俺も他の仕事が山積みで手が離せないんだよ~」





意!味!が!分!か!ら!な!い!!


だから、どうして私が恭哉君の補習を見ることに繋がるわけっ!?





そもそも私も生徒なんだけど…!


補習を見てあげるのは、先生の仕事でしょうが!





「誰かいい人いないかって探してたら、沖原が浮かんだんだよ」


「いや、だからどうして私ですかっ!?」