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「聞いてよ美冬!」


「ん~どうした?」





翌朝、隣の席に座る女の子に嘆きの声をぶつけていた。





サラサラのこげ茶色の長い髪を指先で遊ばせているのは、私の親友の七井美冬(Nanai Mifuyu)。


かき上げられた長い前髪が大人っぽく、見た目の通りサバサバした性格で、私の姉御的存在だ。





「昨日さ~」





恭哉君との出来事を、不満をぶつけるかのように話していた。





「あははっ、そんなことあったんだ」





「も~笑いごとじゃないよ!」