それからしばらくたった



掃除の1週間はあっという間に終わった



薫との会話が楽しくて



掃除どころじゃなかった気がする



それすら覚えてないや



あれから薫はわたしに


沢山話しかけてくれた



1つ進展したことがある



この前ー!



お昼をー!


食べたのー!



その日は珍しく
遅刻しなかったんだー!



張り切って



手作り弁当作っちゃった!



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「溜伊ー!
お昼食べよ!」


そんなふうに笑って


来たのは薫



「う、うん!
で、でも、
みんな見てるから
ほかのとこ行かない?」



みんながジロジロ見てる


(なんであんな奴と)
(荒川くんはみんなのアイドルなのに!)
(なにあの子ー)
(調子乗ってんじゃね?)


そんな言葉が、


ずっと聞こえる



「うーん。じゃあ、屋上に行く?」


「そうしようかな」


ウキウキしながら


屋上に行った


「じゃあ、食べよっか」


「うん!」


「おー!すげー!
溜伊の弁当手作り?」


「え、うん」


「女子力たけーな!」


今日は張り切っちゃって、、、


なんて言えないな


うん


「うお!」


「え?」


「溜伊の弁当の卵焼き!」


「ん?うん」


「めちゃくちゃうまそう、、、!」


か、薫の目がキラキラしてる


「1個いる?
ようじあるし」


「いいのか!?
っしゃー!」



薫は卵焼きを口にほうばると



「うめぇ!」



いい笑顔だなー



白米三杯いける


、、、きもいな私



そんなことを考えながら



お昼の時間は過ぎてった



....................



楽しかったなぁー!



薫とお昼!



「ねぇ」


、、、やな予感



「ちょっといいかな」



うわー


薫ファン



ここは少女漫画の中か



どーせ



薫と付き合ったら許さないからとか、言うんでしょ




いいだろう



受けて立つ!



少女漫画呼んで



ずっと言い返そうとしてた



言葉が私にはあるんだから!



「ねぇ、薫と付き合ってんの?」


「いえ、、、」


「ちょっと優しくされたからって
調子のってんじゃねーぞ」


「別に調子乗ってるわけじゃないから」


「はぁ!?」


「じゃあさ、聞くけど
あんた達は薫と付き合いたいと思ってんの?」


「な、なによ、、、」



「いいから答えて」


「そ、そうよ!
文句あんの!?」


何逆切れしてんのこいつ



よい、怒った


「ふーん
じゃあ、無理だね」


「は!?
あんたに何がわかんの!?」


「だって、
私が薫と付き合ってる
って思って呼んだんでしょ?」


「そ、そうよ」


「そしたら
あなたが付き合ったら
あなたの下の人たちもあなたに怒るよね?」



「、、、!」



勝ったな




「まずはその変なグループ消したら?」



、、、なんか、



私こんなに気強かったっけ?



まぁ、いいや



教室に戻ると



「おーい!」



そう声をかけてきたのは



同じクラスの



西本さん



「薫がな!
お前のこと好きって言ってたぜー!」


「えっ?」



薫が、すぐさま訂正した


「んなわけねーだろー
好きなわけないじゃん(笑)」



「あはは、、、」











そっか、、、



そうだよね、、、



薫なんかが



私の事好きなわけないのに、、、



何舞い上がってるんだ










あんなに



ファンの人に食ってかかったのに




なにやってんだろ、、、



気づいたら屋上に来てた




「私、薫が好きなんだなー
、、、、、、っ!」



そして、涙が出てた



いいよね



泣いても



誰もいないことを


確認して


私は授業を


サボって



泣いていた









どれくらい時間がたったのかな




!?



4時!?



まじか、、、



午後の授業おわっちゃったよ、、、




、、、戻るか




ガチャ、、、




私が戻ろうと




屋上のドアに手を



伸ばした時



誰かが



私よりは先に




ドアを開けたー、、、