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退治屋・地味子は王子様に狙われる

第2章
崩れ去った平穏

目立たない格好で目立たず過ごし、特に誰の印象にも残らずに高校生活を全うし、何事も無く卒業するんだと思っていた。
むしろ退治屋としてはそれでいいとさえ思っていた。
退治屋という普通じゃない家業を背負っている身としては平穏平和が一番!

と思っていた矢先、それは起こった。


いつものように休み時間に清音とおしゃべりをしていたときのこと。
もはや廊下で黒崎理人を取り囲む女子の声はBGMと化していた。
クラス内のみんなもさして気に留めていない様子で各々会話を楽しんでいる。

そんなみんなとは裏腹に私の脳内は黒崎理人が占めていた。

「真白どうしたの?なんかすっごい難しそうな顔してるけど」

「いや、何もないよ」

「本当に〜?また無茶な依頼抱え込んだりしてない?」

清音が心配そうに私の顔を覗き込む。

「してないよ。本当に清音は心配性なんだから」

それだけ大切に思われてるってことだよね。
清音には心配かけないようにしっかりしなくちゃ。

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