榛名くんを好きだと自覚してから数日が過ぎた。


もうすぐ夏休みに入るから、周りは浮かれてる子ばかりで、授業もほとんど自習に近い状態になっている。


今も本来なら5時間目は英語の授業のはずだったのに自習の時間になった。



先生は教卓で教科書を見ているだけで、クラスの子たちはみんな仲のいい子同士集まって、机をくっつけて話している。



わたしも自習をする気は全くないので、ボーッと窓の外を眺めていると、杏奈がこちらにやってきた。


わたしの隣の席の子は別のグループにいるから、席にいないので杏奈がそこに座った。


そして、わたしにストレートに聞いてきた。



「さて、雛乃さん。最近進展は何かあった?」


頬杖をついて、こちらを見ながら、
まるで何かあったでしょ?と言わんばかりの表情をしていた。


それを見て、この状況で嘘をついても見破られると思い、全てを打ち明けることにした。