「青くん!?え、何?」

俺の腕の中で、赤い顔をした美心を抱き締めた。


「青、なんのつもりだ。

美心、離せよ」



少しばかり、焦った雷が、いた。

さっきの、冷静さは微塵もない。

「なあ、雷。
美心、狙ってもいい?」


「ーーー渡さねーよ?
勝手にすれば。ただし、無理矢理は止めろよ?」


そんな小癪なことはもうしない。


「青…………くんっ」



君が俺の名前を呼んだ。


それが、また嬉しくて君を更に抱き締めた。