まったりと家のソファで紅茶を飲みながら寛いでいると、向かいのソファに蒼が腰を下ろした。


「姉さん、最近帰りが別だけど部活でも入ったの?」

「部活……というのとは少し違うわね」

「そうなの?」

ううーん。蒼になんて説明をするべきなんだろうか。

あれは絶対に部活とは言えない。蒼が言っている最近帰りが別な理由とは、あのへんてこお嬢様・水谷川スミレと苦労人である真栄城瞳との駄菓子会だ。


あれからよく二人と第二茶道室で集まって駄菓子を試食している。

特にハマっているのは、三つ駄菓子を並べて好きなものを当てるゲームだ。食べる側は表情を必死に隠して、当てる側は些細な変化から一番好きなものを見抜く。


見抜かれてしまったら全力の変顔披露。見抜けなかったら、当てる側が全力の変顔披露。という勝負。今のところ瞳様は全勝。変顔は私かスミレ様のどちらかが披露している。


こんな阿呆みたいな遊びをしているなんて蒼に知られたくない。それに駄菓子を食べているなんて知られたらかなり驚かれそうだ。