「きゃーー」
朝からうるせーな。
俺は、不機嫌全開で女を睨みつけ歩いていく。


「龍樹くーん」
キモい声で呼ぶな。道開けろよ。


「来季くーん」
「おはよー、みんな」
隣でこう笑顔で答えるのは俺の昔からのダチの神楽木来季。


よくそんな愛想振りまけるよな。
俺は、来季を置いてどんどん進んでいく。
「おい、龍樹待てよ」


無視。
そして、俺はいつもの空き教室に入る。
「あ!」


「素直だな。俺の言うこと従って。さすが俺の彼女」


昨日、目の前の桐乃萌愛がフられてるところを目撃してカメラに収めた俺。


こいつは、覚えてねーかもしれねーけど俺はずっとこいつしか見てなかった。