一週間、彼のことが頭から離れなかった。


会わない時間が長いと、本当に。



というか、その間に彼がどんな人なのか、なにをしているのか、どうして日本に来たのか……


とか、とにかく知りたいことがたくさん浮かんで。



これはもう、好きなんだなって思う。



さて。


そろそろ約束の時間かな。



そう思って図書館に入って、気付いた。



この広い図書館を待ち合わせ場所にしたのは間違いだったって。



また彼を探すの?



……まあそれもいいか。



どこから探そうかな。



「見つけました」



迷いながら歩いていたら、何度も頭の中で再生していた声が、耳に入った。



「こんにちは」