次の日の朝、まだ重い瞼をしょぼつかせながら玄関の扉を開くと、ひゅう、とお日様の匂いが混じった風に吹かれる。


まだ完全にはまわっていない思考回路のなか、顔を上げる。



と。







「えっ……」






家の前に、思わぬ人物がいて、一気に目が覚めた。


朝は絶対に会うことのない人の姿。






―――千尋。





それに驚いて、扉を中途半端にあけた状態でフリーズしてしまう。