正直、四限目の終わりを知らせるチャイムが鳴って、教室の後方のドアから中をのぞいてるのを見たときから嫌な予感はしていた。


思い過ごしでありますように、と願いながら、美優の席にむかう。




「美優、ご飯食べにいこう」

「うん、お腹すいたー」




お腹をなでながらそう言った美優に笑いながら、ふと、教室のドアに目をやる。





「……っ、」






そしてすぐに後悔した。


ぱちっと合ってしまった目は、ゆるく細められて。

ドアをのぞくのをやめて、教室に入ってくる。クラスメイトの女の子たちが、彼をうっとりしながら見ている。