PRRRRRRRRR

ガチャ
「あ、ゆいちゃん?..うん、私部活で遅くなるから先帰ってて!.............だいじょーぶ!うん、オッケー!バイバイ!」
「あさひ、あんたえげつないね!www」

ゴホッゴホッ

咳き込む隣のクラスの.............誰だっけ?
まぁ、どうでもいいか。

「たたのむ...やめてく.............ください!」
「w、えやだけど」

水浸しの彼を一言に表すと、可愛そう、だ。

外からは学生たちが一生懸命の部活動に励んでいる。

「あんたも、あんなことしなきゃ、今頃あそこにいたのにな」
「うっ.............ふぐ..」

涙ぐむかぁ.............
お涙は頂戴させてもらうよ。うん。

「ねえ、水泳、得意なんでしょう?この前勧誘されてたじゃん?」
「ひ人並みに..ヴッ」
「誰が喋れって言った?黙って聞いてろ時間ロスだわ。お前の体もロスさせてやろうか?ああん?」
「すみません.............」

妖怪みたいな顔をしたブs.............いや、絵里香が言った。

「ほんとほんと」

それに続けて豚みたいなブs.............いや、桃華が言う。
全くBUSUの集まりじゃねえか。

「じゃ、無様に泳げよ。あんたがゆいちゃんが無様って言ったように。」
「あああの時のことは.............ただ、、ちが」

バッシャーンッ

人間が自殺するみたいな音を立てて水をかける。

「二度と唯ちゃんに近ずくなよ?」

そう言い残し、絵里香と桃子は帰って言った。自分がリーダー気取りか。あほらし。

「絵里香」
「なに?」
「ゆいちゃんって呼んでいいのは私だけ」
「はあ?あんた何様だよ」
「古川あさひだよ。」

夕焼けが赤く染まって、いや、赤く夕焼けに近ずいていき、シルエットが映し出される。

「ゆいちゃんは、私の物」

絵里香は、何も言わないでただ、私を見ていた。
それは何かに怯えるような、いや、何かを避けたいような、そんな醜い顔だった。






.............ちなみに隣のクラスの高林くんはビッショ濡れで反省したそうだ。

全く、ゆいちゃんのことひどく言うからだよ。ねえ?あんなに可愛いのに!